「訃報」はいつも突然です。
こればかりは、前もっての予定などは、もちろんですがありえません。
今まで何度か経験していますが、やはり悲しい出来事です。
特に大切な家族や、親しくしていた人などの時は涙が止まらないです。
親しかった人だとお通夜や告別式で、直々に最後のお別れをしたいものです。
そして、その時に必要なものと言えば「香典」ですよね。
今まであまり知識もなく、とりあえず用意していた香典ですが、宗教や宗派などによって用意する不祝儀袋やその表書きに違いがある事を知りました。
いい大人なのに、最低限の知識ぐらいないとやはり失礼もあるのでは?
そんな思いもあり、いろいろと調べてみることにしました。
香典についての基礎知識
後から恥ずかしい思いをしないように身につけておきたいものです。
気になる香典について、しっかりと確認していきましょう。
Contents
香典とは?その由来は?
香典ですが、「香」は線香「典」はお供え物の意味です。
線香や花の代わりに、亡くなられた方の霊前に供えるもので、現金を不祝儀袋に入れたものです。
お通夜や葬儀の時、線香やろうそくの火を絶やすことなく炊いていますよね。
長い間、お香などを絶やさないにようにする為に沢山のお香などが必要になります。
火には、あの世とこの世を結ぶ大切な役割があって、故人が迷わずにあの世に逝くための道案内の為に、線香の香りとろうそくの火の明かりが必要なのです。
昔のことを思い出すと、その時も線香やろうそくの火を絶やさないように何人かが、周りに集まって線香やろうそくの見守りをしながら、思い出話をしていましたね。
昔はみんなが、葬儀の時にお香を持ち寄っていたみたいですが、江戸時代に、長時間燃える線香が誕生して、沢山のお香はいらないようになったのですね。
そのお香の代わりに、金品を持って行くようになったのが、香典の由来みたいです。
葬儀の突然の出費に、お互いが助け合う意味も含まれています。
香典袋(こうでんぶくろ)・不祝儀袋(ふしゅうぎぶくろ)とは?
香典を持参する時の、香典袋(こうでんぶくろ)・不祝儀袋(ふしゅうぎぶくろ)ですが、今はコンビニなどでも購入する事が可能です。
水引がついているものや、印刷されている袋もあります。
不祝儀袋とは、葬儀や法事の時に金品を包む為に使います。
故人の宗教や宗派によって、使用する袋がかわってきます。
無地の香典袋は基本的に、どの宗教でも使えます。
神式の葬儀、また相手の宗教や宗派が分からない時に使用します。
蓮の花の描かれている香典袋は仏教の時に使います。
百合の花や十字架が描かれているものはキリスト教式です。
そして、宗教や宗派だけでなく、葬儀や法事といった儀式で表書きが変わってきます。
故人の宗教や宗派が、わかっていればよいのですが、葬儀の日時の確認の時、一緒に確認しておくのがいいでしょう。
「御香典」「御霊前」「御仏前」は何が違うの?宗教や宗派の違いは?
この香典ですが、表書きが宗教や宗派で変わったり、渡すタイミングで変わったりするので、どのように書くか?
使い分けが必要になってきます。
御香典(おこうでん)
「御香典」とは、御霊前や御仏前を含んだお供え全般のことです。
仏式で、宗派が分からないときは、「御香典」を使えます。
御霊前(ごれいぜん)
仏教の場合、亡くなられたあとの49日間は霊として存在していて、四十九日法要の日の49日目に法要を終えてから成仏して、仏様になるとかんがえられています。
仏式では、亡くなってから四十九日法要までは「御霊前」を使います。
香典は、お通夜や告別式でわたすと思いますので「御霊前」が多く使われます。
しかし、仏教でも浄土真宗などの宗派によっては、死後すぐに仏様になるという考え方なので四十九日法要の前でも、「御霊前」ではなく「御仏前」を使って下さい。
仏式でも、宗派がどうしてもわからい場合は「御香典」も使うことが出来ますよ。
神式の時は、「御神前・御玉串料・御榊料」が一般的ですが、「御霊前」も使うことができます。
キリスト教式の場合、線香や焼香がありません。
「御花料」が一般的ですが「御霊前」も使えます。
故人の宗教や宗派によって、香典袋の表書きは違ってくるのですね。
今まで、そんな事も理解しないまま香典を渡したりしていました。
まとめ
香典袋の表書きは、宗教や宗派によって使い分けをする必要がありました。
仏式の場合は、四十九日法要までは「御霊前」を使います。
仏式でも、浄土真宗や真宗などの宗派の場合は葬儀の時から「御仏前」を使います。
そして、仏式でも宗派が分からない場合は「御香典」を使うようにしましょう。
神式の場合は、「御神前・御玉串料・御榊料」を使います。
キリスト教式の場合は、「御花料」を使います。
そして、神式とキリスト教式のどちらも、霊の観念があるので「御霊前」をつかっても大丈夫です。
「御霊前」は、かなり幅広く使える表書きでしたね。
表書きに使う墨ですが、お通夜や告別式の場合は「あわてて用意したため墨をよくすれなかった」とか「涙で墨が薄まった」などの意味で薄墨を使うのが良いみたいです。
ご紹介した表書きの書き方は、あくまで一般的なものなので、お住まいの地域による違いや宗教や宗派によっても、さらに使いわけなどがあるかもしれません。
出来れば事前に宗教や宗派を確認して、しっかり表書きの使い分けをして下さい。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。